「ヒズアウト?」
「アウト!」ではなく、「He’s out!(ヒズアウト!)」。
走者に対する判定を明確に示す、審判の基本的な宣告のひとつです。
審判の知識や技能を学ぶため、8月23日、ボーイズリーグ審判講習会が行われ、弊部は会場担当、モデルチームとして協力させていただきました。
各チームの保護者が学び、リーグを支える


ボーイズリーグでは公式戦を安全かつ円滑に運営するため、審判員の養成と継続的な技術向上を目的として審判講習会が行われています。そして、こうした講習には各チームから保護者が参加し、審判として必要な基本動作やルール、審判メカニクスを学んでいます。
普段はそれぞれのチームで子どもたちを応援している保護者が、この日は同じグラウンドに集まり、「審判」という共通の役割を学びます。
チームは違っても、子どもたちが安心してプレーできる試合環境をつくりたいという思いは同じです。こうして各チームの保護者が学び、その学びをそれぞれのチームに持ち帰ることが、ボーイズリーグ全体の試合運営を支える力になっています。
基本を学び、試合を支える
今回の講習では、「Go・Stop・Call」をはじめ、一塁での判定、打球判定、投球判定、審判同士の連携などを、実践を交えながら学びました。適切な位置まで動き、止まり、プレーを見届けてから判定する。声の出し方、ジェスチャーの大きさ、他の審判との連携。実際にやってみると、普段何気なく見ている試合が、多くの判断と準備によって成り立っていることに気づかされます。
こうした講習は、単に判定方法を覚えるだけのものではありません。各チームの審判担当者が共通の基本を学び、同じ考え方や基準を共有することで、どの試合でも安全かつ公平なゲーム運営につなげていく大切な研修でもあります。
審判部の講師の皆様には、基本動作から判定の考え方、審判同士の連携まで、一つひとつ丁寧にご指導いただきました。実際のプレーを想定しながら繰り返し確認することで、参加した保護者にとっても、審判の役割や責任をより深く理解する機会となりました。
また、他チームの保護者と一緒に学ぶことにも、この講習ならではの良さがあります。互いに声を掛け合い、動きを確認し、同じプレーについて考える。普段は対戦相手として向き合うチームであっても、審判講習では同じボーイズリーグを支える仲間です。


保護者もまた、野球を学ぶ
近年、少年スポーツをめぐっては「保護者の負担が大きい」という声も聞かれます。送迎、審判、会場準備、受付など、確かに家庭にかかる負担は決して小さくありません。一方で、子どもの野球をきっかけに、大人も新しいことを学び、人とつながっていくという良さもあります。
審判としてグラウンドに立てば、普段とは違った角度から野球を見ることができます。どこに立てばプレーが見やすいのか。なぜその判定になるのか。審判同士はどのように連携しているのか。保護者自身が野球を知ることで、子どもたちが取り組んでいる競技への理解も少しずつ深まっていきます。
各家庭によって、仕事や家庭の状況、過ごし方はさまざまです。だからこそ、無理に同じ形で関わるのではなく、それぞれができる範囲で、できることを少しずつ持ち寄りながら支えていけることが、チームの大きな力になっているのだと思います。
審判としてグラウンドに立つ人もいれば、受付や会場設営を担う人もいる。送迎で支える家庭もあれば、限られた時間の中でチーム活動に関わる家庭もあります。その一つひとつが、子どもたちの野球につながっています。


グラウンドの外にも、たくさんの支えがある

そして、この日の主役はグラウンドに立つ審判だけではありませんでした。
受付を担当するお母さんたち、早朝から会場を整える保護者の皆さん、講習がスムーズに進むよう準備や片付けに動く姿がありました。
各チームから多くの方を迎える講習会だからこそ、受付や案内、会場設営といった運営面での支えも欠かせません。細かなところに気を配りながら動くお母さんたちの姿は、この日の講習会を支える大きな力になっていました。
グラウンドの中で審判を学ぶ人がいて、グラウンドの外でその学びの場を支える人がいる。
誰か一人がすべてを担うのではなく、それぞれができることを持ち寄ることで、一つの講習会、一つの試合、そして一つのリーグが成り立っています。
子どもだけではなく、大人も成長する場所
子どもが野球を始めると、いつの間にか大人も野球を学び始めます。
ルールを覚え、審判を覚え、グラウンドのつくり方を知り、他チームの保護者とも言葉を交わす。子どもたちの成長を間近で感じながら、大人同士にも新しいつながりが生まれていきます。それもまた、ボーイズリーグという場所の良さのひとつなのかもしれません。
そして何より、日頃からそれぞれの生活を抱えながら、子どもたちのために時間をつくり、送迎や準備、応援、審判、運営に関わってくださっている各チーム、各家庭の皆様に、改めて感謝したいと思います。
大きな役割だけが「支えること」ではありません。それぞれの家庭が、それぞれにできる形で関わってくださること。その一つひとつが、自分のチームだけでなく、ボーイズリーグ全体の活動を支えています。

「He’s out!」
たった一つのコールから始まった今回の学び。
審判講習会は、審判技術を身につけるための大切な研修であると同時に、チームの垣根を越えて保護者がともに学び、子どもたちの野球を支えていく場でもありました。
まずは、暑い中、各チームから集まった参加者に丁寧にご指導くださった審判部の講師の皆様に、心より御礼申し上げます。あわせて、講習会の運営に携わってくださったボーイズリーグ関係者の皆様、受付や会場設営などにご協力いただいた保護者の皆様、そして日頃から子どもたちの活動を支えてくださっている各チーム・各ご家庭の皆様に、心より感謝申し上げます。

